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2011/08/11

八月十一日

「あの日みた花の名前を僕たちはまだ知らない。 上」

読んでみました。
お話の流れはTVA版と同じ。ただ、TVA版の流れが前後し、小説版なりの挿話を挟みながら進行しているようです。
 TVA版は八話で初めてめんまが仁太以外の面々にコンタクトを取るのですが、小説版では「めんまを探そうの会」辺り(三~四話)でコンタクトを取る展開になっています。多分、TVA版は劇終(十一話)へのカタルシスとしてああなったのでだろうとは思います。放映当時はなんでここまで引っ張ったんだろ・・・というのはありました。実際は小説版の展開の方が読んでいてしっくりきますし。
早出しした分、下巻でどういうカタルシスを用意しているのか気になる所です。

残念なところは・・・内容が薄い。
描写も台詞ももうちょっと頑張ってほしいなという感じ。
岡田女史が小説書くのが初めてなんだろうなとか、多忙での執筆でどうしても細かい所まで手が回らないというのがこの本の薄さに現れているのかなと。
それを差し引いても彼女の書く十代の子の心のブレ様とか手加減できない物言い。それからキャラクターたちの生生しさとか、痛さとか好きなんですよね。そういう意味では今回の小説版「あの花」は、岡田女史が想定していた(登場人物の暗部に踏み込んでいる)本当の「あの花」で良いなと思うのです。

下巻がどうなるか楽しみに待つとしますよ。

追記(8/22)
小説執筆はこれが初めてではなく、「ARIA」小説版があるようです。
ここに訂正させていただきます。